マンションの相続と購入時の注意点|将来の資産価値とトラブル回避のために

目次

マンションを相続するメリット・デメリットとは?

マンション相続のメリット

  • 資産としての価値
     賃貸に出して家賃収入を得たり、自分で住むことができます。売却して現金化することも可能です。
  • 相続税の評価が有利な場合も
     相続税評価額は実勢価格よりも低くなる傾向があり、節税効果があります。
  • 好立地なら資産形成にもつながる
     駅近や利便性の高い立地の物件は、長期的に価値が下がりにくいです。

マンション相続のデメリット

  • 維持費がかかる
     管理費、修繕積立金、固定資産税など、所有しているだけでコストがかかります。
  • 相続トラブルのリスク
     兄弟間などで「住む」「貸す」「売る」などの方針で揉めることがあります。
  • 老朽化による資産価値の低下
     築年数が古い・地方の物件は、売却や賃貸が困難な場合もあります。

相続時に注意したいポイント

  • 相続登記の義務化(2024年4月~)
     相続を知ってから3年以内に登記しなければならず、怠ると過料(罰金)が科される場合があります。
  • 権利関係の確認
     名義、抵当権、住宅ローンの残債などを必ず確認しましょう。
  • 共有名義のリスク
     共有者全員の合意が必要になるため、売却や賃貸がスムーズにできない可能性があります。
  • 管理状況・修繕計画の確認
     管理体制の良し悪しは、資産価値や住みやすさに直結します。

中古マンション・新築マンション購入時の注意点【相続を見据えて】

共通して確認すべきポイント

  • 立地条件(駅近・生活利便性)
     将来的に売却・賃貸する可能性も考え、立地の良さは重視しましょう。
  • 管理体制の質
     管理会社の信頼性や修繕積立金の状況を確認。長期修繕計画も大事です。
  • 共有部のルール確認
     ペット可否やリフォーム制限などの規約も重要です。
  • 資産性・流動性
     人気の間取り、階数、日当たりなども、将来の資産価値に影響します。

中古マンション購入での注意点

  • 築年数と耐震基準
     1981年6月以降の「新耐震基準」かをチェック。旧耐震の物件は要注意です。
  • 修繕積立金とその残高
     積立金が不足していると、将来的に一時金の負担が発生することもあります。
  • 前所有者の管理状態や不具合の有無
     水回りの劣化、配管の老朽化、騒音問題などをしっかり確認しましょう。

新築マンション購入での注意点

  • 価格が割高になっていないか
     周辺の中古物件との価格差を確認しましょう。
  • 修繕積立金が安すぎないか
     初期設定が安くても、将来大幅に値上げされることがあります。
  • モデルルームと実際の差異に注意
     現物と異なる部分がないか、竣工後にしっかり確認しましょう。

相続を意識したマンション購入のポイント

購入時のチェックリスト

  • 単独名義 or 共有名義か?
     相続の手続きがスムーズなのは単独名義です。
  • 住宅ローンと団信(団体信用生命保険)の加入状況
     万が一の際、ローン残債が完済される場合があり、相続人の負担を軽減できます。
  • 相続税評価額と実勢価格の差
     評価額が低ければ、相続税を抑えることができます。
  • 賃貸ニーズのあるエリアか
     将来、相続人が住まない場合に備えて、賃貸しやすい立地かも検討しましょう。

まとめ|マンション購入と相続は“出口戦略”を考えることがカギ

マンションは「住む場所」であると同時に、大切な「資産」です。
相続や売却、賃貸を見越した視点で購入・管理しておくことで、将来的なトラブルや損失を避けられます。

中古マンションでは「管理状態・修繕計画」、新築マンションでは「価格と長期コストの見通し」を特に重視しましょう。

目次