豊かな暮らしを続ける秘訣

道具のような家を造ることに決めて10年以上がたちました。
ノーメンテという言葉が先行していますが、逆にノーメンテじゃない素材が選ばれているイメージが強いです。

基本「ノーメンテ」商品はない

を前提に、家づくりを進めて行きましょう。
その中でも、外壁と屋根材は、大きなポイントになりますので注意しましょう。」

じゃぁタイルにしたらどうか?ガルバと比べるとどう?左官塗壁なら大丈夫?
営業マンからタイルならメンテナンス不要ですと言われたと聞きましたし

色々な質問をいただきますが、どれも、生涯ノーメンテなものはありません。

ただ、外壁材だけがノーメンテの素材だとしても、他に外壁を構成するものが劣化したら
それは修繕を必要とする、という部分を省略しているだけです。

見えない部分で、かつ家を守るために重要な「防水」

実は、屋根も壁も防水シートで家を守っています(透湿防水シート・透湿気密シートなど)
屋根の黒いシートや壁の白いシートを施工しています。シートなのでさらに防水・気密テープをしっかりと施工し
水が浸入しないように丁寧圧着させることが大切です。

そして、このシートのメーカー保証が20年なのですが、紫外線などによる劣化や破れがなければ大丈夫です。
でも、家を80年住もうと思ったら、このままではいけません。
やはり35~40年でこの防水紙から新しいものに変える必要があります。

メンテナンスというのは、こういう全ての事を言います

では、そのために何が必要か?というと外壁を撤去する必要がありますよね。そして、外壁の撤去費用は素材によって違います。現在では、産業廃棄物処理にかかる費用では、タイルや窯業サイディングは非常に高額です。
タイルやサイディングはおおよそ、鉄や木に比べて倍近くかかるそうです。

私たちは、注文住宅をご提案するにあたり、お客様が一生にかかる修繕費用に対して、最適なものを提案したいと思っています。

現在までの20年をみても、木材の費用は他の材料に比べても値上がりが少ない材料です。
そして、施工方法がシンプルで撤去も簡単にしやすいことを考えると、この先40年以降も変わらないと信じています。

40年間の修繕費を考えてみると

スギ板外壁 張替え時までノーメンテ +張替え200万
タイル外壁 目地の補修 50~100万 +張替え500万
金属系外壁 塗装処理 100万~200万 +張替え200万
窯業サイディング 目地補修・塗装 300万~400万 +張替え250万

家の大きさによるので金額は相対的に変わりますが、費用感はこんな感じです。
最初のイニシャルコストは窯業サイディングが一番安いけれど、メンテナンスが上回ります
タイルは耐久性が高いけれど、メンテナンス費用が高額です

さて、費用の事ばかりで味気ない内容となっていますが
毎日見るのであれば、風合いもとても大切です。美観が年月とともに美しくすら感じるのは
杉板だけじゃないかと思います。汚れも許容する。(個人差あり)

みんなが大好きな古民家やお寺・神社も木の外壁ではありませんか?

文字通り豊かな暮らしをするには、お金も、見た目も大切です。
もちろん、好みのデザインや色などもあるかもしれませんが、手間・メンテナンスを重要視するなら
風合いも言う事無し、の素材を選ばれるのはいかがでしょうか?


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