木は割れます。小口割れと表面割れの二つがあり、
屋外で使う材は、切断面からの小口割れが頻発します。
導管が小口断面に現れ、水分を放出してその後に収縮する性質による現象です。
屋内で使用する場合も小口割れは起こります。
表面割れは、表面が乾燥し収縮した際、表面と内部の力の勝ち負け(応力の大小)により
その力の 逃げ道として割れが起こります。
こうした自然の割れは、強度にはさほど影響を及ぼしません。
木材は、セルロースとヘミセルロースという繊維で形成されていて
置かれた場所の環境になじむ性質があります。
膨張と収縮を繰り返して割れを起こすこともその現れで、木材として自然な現象です。
割れは、繊維が切断崩壊するのではなく、繊維と繊維の間に隙間ができた状態のため
大きく強度を落とすことはありません。
天板などに使用する「はぎ板」も割れることがあります。
はぎ板とは、入手が困難でかなり高額な幅広の大きな一枚板の代わりとして
幅10~15cmほどの無垢材を接着剤で接着したものです。
伸縮により、接着部分が負けるとはぎ合わせたところが割れ(剥がれ)ます。
使用状況や経年変化にもよりますが、木の性質によりやむを得ないこともあります。
木材を化粧(見える状態)で使うからこそ気になるものですが
木材の性質から考えると、避けることは難しいために化粧で見える意匠にはせず
外壁などでカバーして隠してしまうやり方のが圧倒的多数です

この割れを「干割れ」といいます

木材の割れがある状態が上の写真ですが
誤解を恐れずに言えば、割れ自体は見えない所で起きていて
切り取ったところで表面に出るかどうかの差しかないともいえるかもしれません
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