傷が気になる家と気にならない家があります。
イシハラスタイルの木の家は、木工事の最初の工程
「上棟」の時点から化粧材(完成時に仕上げに現れる材料)を多用します。
レッカーで大きな梁を持ち上げて、現場で組み上げる作業を行います。
細心の注意を払っても、多少の傷はついてしまいます。
上棟後は傷をつけないように養生を施して、数ヶ月の間、大工工事の造作を行い
電気、水道、内装の工事も入ります。
傷に無頓着な職人は一人もいません。
しかし、慎重に作業を行なっても、建築工事の途中で傷がついてしまうことは
避けようがないことでもあります。
傷がついてしまうことはしょうがないことだといって
そのままお引き渡しするわけではありません。
化粧梁・化粧柱や窓枠の当て傷は、サンドペーパーで削り均し
床の凹み傷は濡れ布巾を当ててアイロンで膨らませてからサンドペーパーで補修します。
完全に元通りにはなりませんが、できるだけ目立たないように復元します。
暮らしながらついてしまった傷は、そのうちになじんでいき木の味にも感じられます。
しかし、引き渡し時についている傷については、クレームやお叱りを受けることもあります。
木の家づくりに関わる者なら必ず経験することだから
すべての職人は養生を施し注意を払って手を動かし
それでも傷つけてしまったときはできる限り丁寧に補修をします。
一番気になるであろう場所は、床と壁です。
床は工事でも一番最初に施工をする場所なので、どれほど養生をしても
こまかな傷などは避けられません。
住みだすと傷はつくので気になりませんというのが殆どのかたのご意見ですが
そうでない方は堅い木を使われるほうがよいかもしれませんね