ワークショップ小話
これまで股旅社中のワークショップでは、「タフなキッチンⓇ」はじめ、水屋箪笥に小物や家具、いろいろ作ってきたよね。という振り返りから道具のような家における「家具開発をする意義ってなんだ?」という話になりました。

それには時代の変化とともに「豊かさ」の価値観が変わったことがあるように思う。
昭和的価値観でいうと大きい家こそ豊かさの象徴!みたいな考え方で、イシハラスタイルのある愛知県も割とそういった価値観が根強く残っている地域なんじゃなかろうかと思う。
しかし、ここ最近お家を建てられる方の傾向として、家の大きさよりも小さくても暮らしが「ちょっといいこと」になるとか、日々を豊かにしてくれるものへの価値に気づく人が増え、
イシハラスタイルでお家を建てる人も、手に負える20坪台のコンパクトなサイズのものが多くなってきた。
家のプランもそぎ落とされ、普段使いしない来客用の特別な部屋をつくるより「見えてもいい生活」をしたら
大きい家をつくらなくても、暮らしは豊かになるのではないだろうか。

そこで巷に出回っている市販のものが悪いとは言わないけども
サイズ感や素材、見た目。そして長く使うものとしてそれらをイイカンジに満たすものがなかなかなく、
お家での時間をよりよいものにするために道具のような家にしっくりくる生活道具をつくる、ということらしい。
(家だけあっても家具や生活道具なしじゃ生活はできないものね)

無垢材で見た目もシンプルで手仕事で作られる家具でサイズも・・・、となると案外探してみても”ない”ものです

道具のような家とはどんな家ですか?と聞かれたら一言で伝えにくい。
理のある形だったり、日常の暮らしに”いいね”が見つかるもの、なんじゃないかと思っています。
ちょっと話がずれてしまったので、レポートはまた。
(写真・文/ササキ)