成長と成熟 (シャチョー)

企業も人間と同じく、大きく4つのライフサイクルに分けられ、幼年期、成長期、成熟期、衰退期とあるそうです。
恥ずかしながら本日まで全く意識をしていなかったことです。イシハラスタイルを創業し、かれこれ20年ほど経ちました。
わたくしたちは建築というお仕事をし、私自身、経営ということに関して無頓着で、作り上げたものがすべてで、
その作ったものが次の仕事に結びつくから、一生懸命、建築という自分の仕事に向き合えばいいんだ。それだけでいい。
と思ってきておりました。より良いものをつくるためには様々なインプットをし、それらを整理しアウトプットする。
様々な情報を入手すべく、関係各地に顔をだしたり、全国各地の同業者さんや工房、ものづくりの現場に興味や機会があると
躊躇なく出向いて見聞きし、沢山の刺激を持ち帰らさせていただいておりました。
2020,2021年とコロナ禍もあり、このような動きは激減しました。リモートでできることはそれに取って代わる事はあるものの、
どうやら自分にとっては持ち帰られる刺激の質は違うような気がしております。大きな時代の流れの中で、無理に逆らうことなく
過ごしてはおります。この空いた時間のおかげなのでしょうか、私自身も自身の足取りを振り返ってみたり、
この先どう変化してくか想像する機会もたしかにありました。
このような中、昨日、年に一度の股旅社中総会がリモート会議でありました。股旅社中の経営者方のお話を聞いて、
「あぁ、この会社さんは成熟してきているなぁ」と感じることがありました。なんだか「成熟」なんて言葉は、普段使いもしないのに、
と気になって、「企業」「成熟」というキーワードでググったら、企業には4つのライフサイクルがあるということを知りました。
自分なりの解釈なのですが、人間と同じで、どの期が良い悪いということではなく、こういうものがあるとまず腑に落とします。
衰退期というとついつい聞こえがよろしくないのですが、必ずどこかであるものでそれもいつか受け入れるべきものとします。
健全に企業寿命を長くするには、成熟期を長くすることで、そのためには色々やれることがあり、
働く人の事、職場環境、商品開発、既存商品のカテゴライズ、サービス、改善、改革、ブランディング、整理、などなど。
ここで、石原真自身のことと、イシハラスタイルという法人のことと、分けて考えてみます。
石原真について、そう考えてみると、沢山の栄養を追い求める必要があった成長期は終わり、成熟期になってきました。
振り返ってみるとコロナ禍の1,2年前から成長期が終わっていましたね。この重要な成熟期をどう過ごすか、改めて考えてみます。
イシハラスタイルについて、私自身の成長期は終わっているのですが、妻のともよをはじめとするスタッフは絶賛成長期です。
この成長を邪魔してはいけません。ぐんぐん成長してもらい、いずれ来る成熟期を、一緒に、各本面から、楽しく過ごしていきたいものです。
新たな人材を雇用し、成長させることは、このような意味なのですね。人材育成も素晴らしいことですね。腑に落ちました。
イシハラスタイルを成長成熟させるためにできることは、ほんとにまだまだ沢山あります。この「成熟」を特に意識し、
どのような方針や活動が成熟につながるものか、ということから考えてみます。
このような考えの中で、イシハラスタイルで定番化しているモノにも4つのライフサイクルがあると仮定してみました。
タフなキッチンをはじめとする定番化しているものの大半は成熟期をむかえようとしている感じです。
一番肝要な成熟期です。やはり一つのモノを開発し、定番化するのには時間が掛かります。
股旅社中により生まれた素晴らしいものごとの数々。ぐんぐん成長し、成熟させてあげないといけませんね。
「売れないから廃盤」というのは、摂理ではあるのですが、成熟するよう愛情を注げてあげたのでしょうか。
新しいことを始める、新しいお題を見つけて取り組む、この姿勢とおなじくらい、かつて思ったこと、今あることの
一つを真っ向から取り組むこと。これも本当に素晴らしいことで価値のある事だと改めて感じている次第です。