季刊 イシハラスタイル vol.2

Sonoda Chair Factory Takeyuki Sonoda
園田椅子製作所 園田剛幸とイシハラスタイル 石原 真

頼りになるアニキ 園田椅子製作所の造作ソファ

石原:家具デザイナー・村澤一晃さんとのオジリナル造作ソファ開発の
パートナーメーカーが園田椅子製作所です。
静岡のメーカーですが、代表の園田さんは村澤さん同様、
イシハラスタイルの現場にほいほいと足を運んでくれるので、
地元のメーカーといった感覚でおつきあいいただいています。



つねに新しいこのに挑戦 本質を追究する家具づくり

園田:村澤さんとデザイン開発に取り組んでいる工務店さんたち、
イシハラスタイルさんをはじめとする各地の工務店さんとのものづくりはおもしろいです。
おもしろいというのは、新しい事業の広がりとやりがいの両方が感じられるということで、
仕事として最高のことだと思います。

うちの仕事の内容は大きく二つに分けられます。
ひとつは既製品をつくる仕事。
自社ブランドの「Quito(キト)」製品とOEMで請けているものがあります。
もう一つが物件に対応した特注家具をつくる仕事で、
店舗設計をする会社やハウスメーカーから発注をいただいています。
物件の仕事というのは、単発的で手間がかかるのと、
コストと納期に追われて、いい家具をつくることより、
いかに納めるかに腐心することが多いというのがなかなか辛いところです。

イシハラスタイルのソファづくりは、このふたつに当てはめれば、
後者の物件の家具の仕事になるわけですが、内容はぜんぜん違います。
サイズや形状は住まいに合わせて一つひとつ設計される特注家具ですが、
そこに込められる家具は本質が追求された本物です。
本格的で新しいことにつねにチャレンジしてデザインする。
そうやって得た経験は、ものづくりの財産としてしっかり残ります。
そういうものづくりに立ち会えるのが、とにかくおもしろい。



とんでもないおもしろさ こんなの初めてだよ

あと、とんでもないものをつくることができるのも、
この取り組みの醍醐味です。
とんでもなく分厚いクッションや、
運送会社に取り扱ってもらえる最大の大きさのクッションをつくるとか、
こんなの初めてだよ、ということが続出します。
だから、こちらも持てる技術やノウハウをありったけ注ごうとするし、
足りないことがあればなんとか自分たちが伸びようとする。
こういった姿勢が会社の身につくということも財産になると思っています。
施主のお宅にうかがえるのもありがたいことです。
つくったものが使われている現場に伺うということは滅多にないことです。
自分たちがつくったものを使ってくれるお客さんの顔が見られるというのは、
ものづくりをやっていて何よりのことだと実感しています。

石原:園田さんは頼りになるメーカーです。
こんなことやってみたい、こんなことできるだろうか、
ということに果敢にチャレンジしてくれるし、
つくりに問題や不合理なことがあれば提案や指摘をどんどん出してくれます。
歯に衣きせぬ発言をしながら、細やかな思いやりがある。
できないことはできないとはっきり言いながら、できないこともやってみようとする。
そんな人柄がイシハラスタイルの家づくりにきっと反映されるのだと思います。
ものづくりの大切な仲間、園田さんは静岡の頼りになるアニキです。



園田 剛幸
そのだ たけゆき
 

1964 年静岡市生まれ。株式会社園田椅子製作所 代表取締役。
阪神タイガースと路地裏酒場をこよなく愛する子供三人の父。
社会人となり東京で会社員をしていたが1989 年に父親が起こした椅子製
造を生業とする会社に入る。当初から製造業は向いていないと自覚してい
たが、先代まで9 代続く自営モノづくり家系には抗しきれず入社を決意。
現在でも「自分は製造業に向いていない…」と思っているが不思議と継続
している。やるからには丁寧なモノづくりをしたいとの一念で日々椅子を生
産し続けています。